新人看護師教育
新人看護職員教育が目指すもの
看護職員としての資質の育成を大切に、主体的な学びを看護部全体でバックアップします。
やり方・考え方・あり方のバランスが取れた学びとなることを大切に考え、新人自らが学ぼうとする手助けをすることで、自分で課題を見つけ、自ら学び・考え、主体的に判断・行動し問題解決する能力を得ることを目指しています。
新人看護職員教育の特徴
皆で新人看護職員を育てる環境作り
ローテーション研修や他部署訪問を企画し、職場全体で新人に関心を持って皆で新人看護職員を育てる環境作りに努めています。
一人ひとりのペースを大切に
一人ひとりの個性やペースに合わせ、自立するまでじっくりサポートします。分からないことや不安なことがあった時にすぐに周囲に相談できるような、安心できる環境で学んでいくことができます。
社会人基礎力の育成
自らの専門性を発揮できるようになるための土台を養うことをねらいとして、評価表を用いて新人看護職員の社会人基礎力の育成を支援しています。
ポートフォリオファイルの活用
ポートフォリオファイルを使用し新人自身が目標を管理できるように支援しています。 指導者とのコミュニケーションツールとしても利用しています。
ナーシングメソッド(e-ラーニング研修)の導入
学研ナーシングメソッド(e-ラーニング研修)を導入しています。動画を見ることで看護手順を早く、正しく理解でき、メディカルエラーの軽減にも役立ちます。
院内はもちろん、自宅のパソコンやスマホからもアクセスでき、自分のペースで学習ができます。
新人教育における各担当者の役割
各部署の教育委員と新人担当チューター (プリセプター) が密に連携し、 部署全体を巻き込んで、 新人さんの毎日の成長をサポートしています。
新人教育における各担当者の役割
●新人看護職員
自立して自分の今後の目標を定め、主体的にOJTや集合研修に参加す る。
●チューター
新人に寄り添い一番の味方となる。
臨床実践の指導や評価のために、自身の知識・技術・態度を振り返りながら、ロールモデルとして努める。
●教育委員
新人教育方針に基づき部署での新人指導計画を企画・運営する。
新人・ チューターに関心を持ち、教育的視点を持ってチューター・指導担当者への助言・指導と指導の評価を行う。
●教育責任者
看護部の教育方針に基づき教育担当者・チューターを選定・助言・指導し、新人研修プログラムの企画・運営の責任を担う。
部署責任者らと連携し新人職員研修全般に関する調整を行う。
●主任・副主任
部署目標に基づき部署の役割や機能を維持しながら新人指導を円滑に行えるよう、教育委員と病棟責任者の調整役となるように努める。
●師長・師長代理
病院理念に基づき部署のあるべき姿を軸に判断し、主任・教育委員へ部署の新人指導方法について承認もしくは助言を行う。
●部署全職員
新人に関心を持ち、 新人が発言しやすい環境維持に努め、それぞれの立場でできる支援を行う。
新人看護職員の到達目標
新人看護職員研修ガイドラインに沿って評価表を作成しています。
「看護職員として必要な基本姿勢と態度」「管理的側面」「看護過程の展開」「技術的側面」の、それぞれの評価表を用いて、 クリニカルラダーIの取得を目指します。
●対象
新卒~卒後1年目
●定義
指導のもとで看護実践ができる
●到達目標
-
三軒茶屋病院の一員として、自己の役割が理解できる
-
チェックリストに沿って、安全で確実な看護技術を実践できる
-
職業人としての基本的な姿勢・態度を身につけることができる
-
チームメンバーの役割を理解し実施できる
-
感染に対する意識を持ち、防止対策を実施できる
-
院内外の研修に参加し、主体的に学習することができる
-
卒後1年間の研修・教育を終え、自身の看護観を明文化できる
新人看護職員研修プログラム
卒後1年目の年間フローチャートを目安に、本人の到達度に合わせてフレキシブルに、時期や方法を検討しながら支援を行っています。
看護技術は看護手順を基に、技術チェックリストを用いて評価し、習得を目指します。
学研ナーシングサポートのeラーニングを学習に活用しています。
新人看護職員向けの院内集合研修は講義や演習を、1年間で70項目程度を企画しています。
新人看護職員だけでなく、既卒の新入職者の方もご本人の希望に合わせて参加していただいています。
院内集合研修は就業時間内に開催しています。
※研修内容は変更する場合があります。
4月
-
新入職者オリエンテーション
-
医療者に必要な接遇
-
医療従事者が知っておくべき個人情報の適切な取り扱い方
-
社会人マナーの基本
-
倫理について
-
オムツの機能と当て方
-
防護具の取り扱いとオムツ交換の手順
-
経管栄養
-
経鼻胃管挿入
-
喀痰吸引
-
口腔ケアについて
-
膀胱留置カテーテル挿入
-
酸素・酸素ボンベ
-
点滴のミキシングと取り扱い
-
褥瘡ケアの「いろは」
-
注射(静脈・皮下・筋肉)
-
インスリン
-
静脈血採血
-
血管留置針
-
ポートフォリオ
-
社会人基礎力
-
ローテーション研修前オリエンテーション
-
看護記録の標準用語
-
看護計画の立て方
-
看護記録マニュアル
-
フォーカスチャーティングの基本と活用
-
血液透析
-
透析用シャント・カテーテル
-
血液ガスの測定方法
-
新人看護職員1ヵ月フォローアップ研修
5月
-
スタンダードプリコーション 1回目
-
電子カルテ
-
OZAK 職場のメンタルヘルス
-
OZAK 新人看護職員1ヵ月フォローアップ研修
-
急変時の看護
6月
-
事例から学ぶ医療現場におけるハラスメント対策
-
ヒヤリハット
-
OZAK フィジカルアセスメント 呼吸器
-
OZAK フィジカルアセスメント 総論
-
OZAK フィジカルアセスメント 循環器
-
OZAK フィジカルアセスメント 消化器
-
事例検討1回目
-
OZAK アサーショントレーニング
-
新人看護職員3ヵ月フォローアップ研修
9月
-
事例検討 2回目
10月
-
OZAK 新人看護職員6ヵ月フォローアップ研修
-
多重課題
-
新人看護職員6ヵ月フォローアップ研修
11月
-
ノロウイルス感染症対策
-
KYT(危険予知トレーニング)
-
インフルエンザ感染予防対策
-
事例検討3回目
-
第1回 一次救命処置
-
輸血ポンプ・シリンジポンプ
12月
-
心電図モニタリング
-
エンドオブライフケア
1月
-
看護観準備
-
スタンダードプリコーション 2回目
2月
-
多剤耐性菌
3月
-
第2回 一次救命処置
-
第3回 一次救命処置
-
認知症高齢者の看護(認知症の病態と症状・治療について)
-
認知症高齢者の看護(基本的な姿勢・アセスメントと援助技術)
-
認知症高齢者の看護(コミュニケーション方法と療養環境調整)
-
看護観発表
-
認知症高齢者の看護(認知症者の身体拘束を考える)
-
認知症高齢者の看護(認知症に特徴的な症状、BPSDへの対応とせん妄について)
-
認知症高齢者の看護(認知症高齢者の倫理的課題と意思決定支援)
-
新人看護職員12ヵ月フォローアップ研修
-
災害医療
-
診療放射線の安全利用の研修